長崎編」カテゴリーアーカイブ

第10話「バスチャン椿と高島の蛇谷」

「バスチャン椿」は、古キリシタンの布教者バスチャンが、神父ジワンから聖母様の生涯の大切な出来事を記念して、お祭する日を決めた「日繰り」が伝承された経緯についてのお話です。「高島蛇谷」は、高島町に古くから伝わる権現山にすんでいたといわれる大蛇のお話です。

第9話「金鍔谷」

大村のまずしいキリシタンの家に生まれた次兵衛。六歳の頃からキリスト教の教育を受け、十二歳の時にマカオにわたり、修行を終え三十歳で長崎に戻ってきました。しかし、天正十五年に秀吉がキリスト教の禁令を出し、国内には弾圧の嵐が吹き荒れていたのです。

第8話「雪のサンタマリアと本蓮寺の南蛮幽霊井戸」

「雪のサンタマリア」は、長崎弁の口調で語られるキリスト生誕の経緯についてのお話です。「本連寺の南蛮幽霊井戸」は、長崎駅から徒歩5分ほどのところにあるお寺、本連寺にまつわるお話です。このお寺の境内にはキリシタン弾圧の際に神父さんやたくさんの信者たちを投げこまれたという伝説が残っています。

第7話「ペーロンの由来と川原池の主」

「ペーロンの由来」は、このお話のなかでは2つあり、一つは舟をこぐ動作にまつわるお話で、一つはペーロンの名前の由来についてのお話です。「川原池の主」は、野母半島川原あたりの「川原池」にまつわるお話です。

第6話「タンタン竹女と鯖くされ石」

鳴滝にあるむかしの城あとあたり「タンタン竹女(たけじょ)」のお話と時津は継石バス停あたりにある「鯖くされ石」にまつわるお話です。前半は不思議な蛇の物語で、後半は今にも落ちそうで、いまだ落ちていない崖の上の岩にまつわる言い伝えです。

第5話「ピントコ坂と河童石」

【ピントコ坂】「ピントコ坂」は、上小島にある鶴鳴女子高校の横を左手に登っていく急な坂のことです。この坂のいわれにまつわる唐人さんと長崎女性の悲恋の物語です。
【河童石】「河童石」は、中島川上流、本河内水源地の下に位置する水神社本殿裏にある大きな石のことです。河童をめぐる不思議な言い伝えのお話です。

第4話「長崎の魚石と横向き地蔵」

小島にある「長崎の魚石」のいわれにまつわるお話と矢の平にある「横向き地蔵」にまつわるお話です。前半は、唐人さんと欲深い商人との不思議な宝物をめぐる物語で、後半は、盗人と地蔵さんの奇妙な約束のお話です。

第3話「光源寺の幽霊」

これは長崎でも超有名なお話です。夏場になるとテレビや新聞に登場して、涼しくなるという寸法です。納涼効果が抜群で、節電にも有効ですね。京都・長崎の150里の艱難辛苦の長旅も乗り越えて、女は愛する男のもとを訪れます。しかし、既に男には妻がいて・・・。女ははかなくも、しかし、新たな命への母の思いから「幽霊」となり・・・。そんなお話です。幽霊が主人公のようですが、人間にとって大事なことがたくさん潜んでいる、生きている人間への物語となっております。ほのぼのというか、哀調に満ちたお話となっております。

第2話 「皓台寺の和尚さんと治郎兵衛狐」

長崎鎮守の諏訪神社の裏側にある立山に住んでいたという、化け上手でいたずら好きの治郎兵衛狐のお話です。利口な狐も、厳しい修業を積んだ皓台寺の和尚さんには、かなわなかったという、昔話らしいなじみのある展開のお話、愉快なお話です。

第1話 「長崎小咄(こばなし)」

この回は、のんびりとした長崎風情を味わえるお話豪華3本立てでお送りいたします。

【紺屋町の乙名】町内で火事が起きているのに乙名(今で言う町内会長)は、慌てるわけでもなく、同情するわけでもない。下男に向かって言った乙名ののんきな発言にご注目。

【酒屋町の川ばた】聞こえてないのに通じているのか。聞こえていても聞いていないのか。道の途中ですれ違った耳の遠いおばあさん同士のトンチンカンな問答のおはなしです。

【枕山(ちんざん)先生】ある町の乙名から一匹の真っ白な “ちん” にオランダ風のハイカラな名前をつけてほしいと頼まれました町で評判の漢学者、枕山先生のお話です。