特別編 郷土長崎の先人たち 第10話「三浦按針」「雨森芳州」「賀島兵助」

オランダ船入港や、オランダ商館建設の為に尽力した、平戸開港の恩人「ウィリアム・アダムス、三浦按針」、対馬の宗家に仕えた対馬学問の父と言われた「雨森芳州」、赴任した村を立て直すべく奔走し、人に慕われ見事な業績を残した「賀島兵助」のお話です。

特別編 郷土長崎の先人たち 第9話「大村彦右衛門」「浜田謹吾」

大村藩きっての大功臣、天下の三家老ともいわれ、4代に渡り藩主に仕え、お家存亡の危機を救った際のお話、「大村彦右衛門、泣き柱」と、大村藩の奥州遠征軍三百有余名の中に、父に代わって15歳で鼓手として来媛し戦死した大村藩士「少年鼓手 浜田謹吾」のお話です。

特別編 郷土長崎の先人たち 第8話「中山要左衛門」「有馬晴信」

天保の大飢饉、長崎の島原でも同じくして飢饉に見舞われ、人々に物資では無く、干拓による仕事を与え飢饉を乗り越えた「汗の尊さ 中山要左衛門」と、キリシタン大名として知られる原城の主「有馬晴信」のお話です。

特別編 郷土長崎の先人たち 第7話「二十六聖人」

キリスト教の信仰を理由に、最高権力者の指令による処刑が初めて行われたのが、豊臣秀吉の命令によって、長崎で処刑された二十六人のカトリック信者。「二十六聖人」のお話です。

特別編 郷土長崎の先人たち 第6話「芋を広げた人々」「松本四郎左衛門」

鹿児島の甘薯の始まりより、さかのぼる事八十三年、昆陽先生の甘薯栽培よりも百二十年も前に芋を植えた長崎県平戸「甘薯をひろめた人々」と土地の少ない長崎の江の浦、田地開拓千々石湾干拓に尽力された「松本四郎左衛門」のお話です。

特別編 郷土長崎の先人たち 第5話「マルコ・ドロ神父」

“浦上くづれ”の西彼杵黒崎方面キリスト教信者を尋ね、すばらしい景観のこの地こそ、神の教えをひろめる地として、当時貧しかったこの地へ手を差し伸べ、仕事を教え、産業をつくり、この地に生涯をかけた「黒崎の天主、マルコ・ドロ師」のお話です。

特別編 郷土長崎の先人たち 第4話「高島秋帆」

フェートン号事件の後、外国船打払令が国中へ発令されましたが、生ぬるいとして、西洋砲術を取り入れ国の守りをかためる提言を行い、西洋の戦術を日本で取り入れた第一人者「西洋砲術の父 高島秋帆」のお話です。

特別編 郷土長崎の先人たち 第3話「楢林宗達」と「長与専斎」

日本で天然痘の予防接種「種痘」を広めた「楢林宗達」と、西洋医学に取組み、医療福祉の祖・公衆衛生行政の創始者等の文献にも記された「長与専斎」のお話です。

特別編 郷土長崎の先人たち 第2話「向井去来」「野口寧斎」

芭蕉から、俳諧「西国(さいごく)三三カ所奉行」と褒められ、芭蕉の一番大切な句集の「猿蓑集」を作り上げた「俳人 向井去来」と、明治の頃、病の床についたまま、たくさんの人々に漢詩を教えて、その頃、日本一の漢詩人と歌われた「詩人野口寧斎(ねいさい)」のお話です。

特別編 郷土長崎の先人たち 第1話「本木昌造」「松田雅典」

幕府の通訳をする傍ら、日本で初めて活字製造を行い、西洋への興味から、操船、造船、製鉄、活字製造などに関わった「印刷術の親 本木昌造」と、フランス領事館で出会った缶詰を長崎でも製造したいとして知事に願い出、県立缶詰試験場を設立するに至った「日本缶詰の祖 松田雅典」のお話です。

特別編「郷土長崎の先人たち後半予告編」

長崎ものしり手帳シリーズ、一旦の最終シリーズとなる「郷土長崎の先人たち」10話の後半10話までの予告編。第6話、「芋を広げた人々」と、土地の少ない長崎の江の浦、田地開拓千々石湾干拓に尽力された「松本四郎左衛門」から、第10話、平戸開港の恩人「ウィリアム・アダムス、三浦按針」、対馬の宗家に仕えた対馬学問の父と言われた「雨森芳州」、赴任した村を立て直すべく奔走し、人に慕われ見事な業績を残した「賀島兵助」までを簡単にご紹介しております。

特別編「郷土長崎の先人たち前半予告編」

11月16日から配信予定の、長崎の民話特別編「郷土長崎の先人たち」10話の前半5話までの予告編。
第1話、幕府の通訳をする傍ら、日本で初めて活字製造を行い、「印刷術の親」と言われる本木昌造から、第5話、西彼杵黒崎方面キリスト教信者を尋ね、この地に生涯をかけた「黒崎の天主」マルコ・ドロ師までを簡単にご紹介しております。

全県編 第10話「火たき崎/王子の五郎/わらしべ長者」

五島列島・福江島の領主、五島家の五島入りにかかわるエピソード「火たき崎」、壱岐の国司となった聖武天皇、第五王子の「王子の五郎」、壱岐・対馬地方に伝わる、大金持ちになって綺麗なお嫁さんを得るという夢のような話「わらしび長者」の3話をお届けします。

全県編 第9話「亀の城」(諫早市)

長崎一番の穀倉地帯、諫早の領主・西郷氏。当時の殿様・尚善は、捕らえた亀を守り神として大切に扱います。そのお陰か、敵軍に攻め寄られても城が落ちることはありませんでした。しかし、その尚善の孫・純堯は、家来の助言に耳を貸そうともせず、悪しきものとして亀に矢を放ちました。その後、秀吉の命に逆らい怒りをかった尚堯は、攻め入られた軍に大敗し、西郷氏はほろんでしまいます。これは亀の祟りか否か・・・。西郷氏の居城・諫早城の守り神といわれた亀にまつわるお話です。

全県編 第8話「幸松丸」(佐世保市)

佐世保・相浦城の松浦丹後守親(ちかし)公の子供時代のお話です。長崎県北地方は、松浦党といわれる一族が勢力を保っていました。主人公の松浦氏は、平戸の分家筋、平戸・松浦家とは相性が悪く、松浦一党ながら戦を重ねます。主人の人柄・才覚等が、家来をはじめ一族一統の運命を左右するこの時代・・・。家臣とのいさかいが元で滅んだ父親の所領を苦心惨憺し、回復した幸松丸(こうしょうまる)のお話です。

全県編 第7話「伊王島と俊寛様」(長崎市)

平安末期、平家全盛の時。傍若無人な平家に対して反抗の機運が高まります。俊寛様は「鹿ヶ谷の密談」の一味として、とらえられ流されます。流刑地は鬼界ヶ島(鹿児島・喜界島)だとされていますが、実際は長崎港外の伊王島だったという伝説があります。そんなお話です。

全県編 第6話「くじら長者」(西彼地方)

長崎県は東シナ海に面し、くじら漁も盛んで、平戸の隣りの生月島の捕鯨等も有名です。いさなとは勇ましい魚と書きますが、捕鯨は命がけの戦いでした。鯨が取れると七浦が潤う・・・といわれ、捨てる所がない・・・というぐらい、鯨は肉も油もヒゲも骨も・・・日本人は活用しています。今回は一代で財を成し、そして海に帰った与五郎さんのお話です。

全県編 第5話「絵すがた女房」(島原・南高地方)

貧乏な男は、ちょっとした善い行いがきっかけで乙姫様をお嫁さんに迎え、幸せな日々をおくっていました。そんなある日、お殿様から無理難題を突き付けられます。お嫁さんの頓知で難を逃れた夫婦は、いつまでも仲良く幸せに暮らしましたとさ。ほんわかするお話です。

全県編 第4話「玖島稲荷」(大村市)

三城に居城を構える大村氏。城主・大村純忠は内紛につけこまれ、平戸・諫早・武雄の連合軍に不意を襲われます。その大ピンチを救ったのは古狐の四郎左衛門でした。純忠氏に忠義を尽くす、狐のお話です。

全県編 第3話「 勘作ばなし その三」(大村市)

勘作ばなしの第三回。あわや斬り合いになるところを、とっさの“頓知”で窮地を脱した勘作さんのお話「清正公拝領の槍」と、大の仲良しの八左衛門さんから、とっても辛いつけあげ(天ぷら)をごちそうになった勘作さんが、ちゃめっけたっぷりにリベンジするお話「日泊のつけあげ(てんぷら)」をお届けします。

全県編 第2話「 勘作ばなし その二」(大村市)

大村地方に伝わる「勘作ばなし」から、名君の誉れ高い純昌公のエピソード「あかぎれの殿様」のお話と、大村藩と諫早藩との境界をめぐるエピソード「天保銭一枚」のお話をお届けします。

全県編 第1話「 勘作ばなし その一」(大村市)

江戸時代の終わりの頃、城下町大村にいた愉快なお侍「勘作さん」にまつわるお話です。
今回は、「紺の足袋」と「宝圓寺さん初踊り」の二話をお届けします。
一休さんを思い起こすような“頓智”のきいたお話です。
※朗読本編で、台本の誤記により、「勘作(かんさく)」を「勘助(かんすけ)」と誤って朗読配信しておりますこと、ここにお詫び申し上げます。
すみやかに、差し替えさせていただきます。
※差し替えいたしました、大変ご迷惑をおかけいたしました。

県北編 第10話「狐の仇討ち/金の茶釜」 (対馬/壱岐)

対馬と壱岐、それぞれに伝わる「狐」に関するお話です。
【狐の仇討ち】(対馬)
狐をだまして、お金持ちになった男のお話です。
【金の茶釜】(壱岐)
お金儲けをしようと相談をしている狐の話を聞き、そのお金を手に入れようとする、ずるがしこい行商人のお話です。

県北編 第9話「美女塚/夕影山の主」(対馬)

【美女塚】
対馬の豆酸村に「美人塚」という塚があります。ここに祭ってある鶴王御前の悲しいお話です。
【夕影山の主】
対馬にある夕影山には、今でも一匹の白蛇が住んでいるといわれています。この白蛇にまつわる悲恋のお話です。

県北編 第6話「丹後の人柱/穴ほげ地蔵」(北松浦/壱岐)

【丹後の人柱】
今福小学校の前の校門から少し離れた県道に沿って、大きな松の木があります。その松の木の下には「人柱の碑」という碑が建っています。その碑にまつわる、親を思う娘のお話です。
【穴ほげ地蔵】
壱岐・芦部の町から東へ8㎞ほど離れた八幡が浦の海岸の海の中に、お腹にぽっかりと穴があいたユーモラスな格好をした6体の石地蔵がたっています。このお地蔵様のいわれについてのお話です。

県北編 第4話「狸櫓/夜釣りの河童」(平戸)

【狸櫓】
桜の名所でもある平戸城の入口にある狸櫓にまつわるお話です。
【夜釣りの河童】
ある雨の日、権助は身の丈は5~6歳くらいのひょろひょろとした子供の格好をした者から「相撲をとろう」と声を掛けられます。この者、実は河童だったのです。河童の姿をみた権助のお話です。

県北編 第3話「松浦の赤烏帽子」(松浦)

平戸に居城をかまえ、松浦48党の旗頭として、今の佐世保市から北松浦地方一帯に睨みをきかせていた松浦氏。しかし、幕府からお墨付きをいただいておらず、表向きの大名としては認めてもらえませんでした。松浦肥後守源是興は、お墨付きをもらいたいがために、目立つように赤い烏帽子をかぶったり、わいろを贈ったりします。さて、是興はお墨付きをもらうことができたのでしょうか?表向きの大名として認めてもらうために苦心する是興の話です。

県北編 第1話「めがね岩/溶けてしまった侍」(佐世保)

【めがね岩】
佐世保市瀬戸越町に、高さ6m、横20mの大きな岩が横たわっています。”めがね岩”と呼ばれるこの岩には、珍しいことに二つの穴があいています。この岩ができたおもしろい言い伝えのお話です。
【溶けてしまった侍】
佐世保から柚の木へ超える道は、山が深く、九十九谷と呼ばれていました。ある時、一人の侍がこの谷に迷い込みます。そこで侍は、大きなお腹をした大蛇がある草を食べると、みるみるうちにそのお腹が小さくなっていくという不思議な光景を目にするのです。なんとも珍しいその草を手にした侍が、大蛇の真似をしてその草を食べてみると…。少し怖いお話です。

五島編 第10話 「河童の手」

ある日、江口家の旦那様が便所でしゃがんでいる時、お尻をなでるものがありました。よく見ると、それは「おかめはんず」に住むいたずら河童の手でした。引っ張りあいで抜けた河童の手は、旦那様の文箱に納められました。腕を返してもらいたい河童は、毎晩、旦那様のもとへ通い懇願します。しかし、今までのいたずらがすぎ、なかなか手を返してもらえません。返してもらう一つの条件を叶えるために、一心に行動する河童。さて、河童は手を返してもらうことができるのでしょうか?河童と旦那様の我慢くらべのお話です。

五島編 第9話 「ばけくらべ」

ひょんなことから“よしあんち”という若者は、カッパが化ける方法を知ってしまいます。その“よしあんち”、自分もカッパになりきり、本物のカッパに化けくらべを願い出ます。“よしあんち”とカッパの化けくらべ対決はいかに?!カッパと人間、化かしあいのお話です。

五島編 第8話 「孝行滝」

山王山のほとりに、父一人、子一人の親子が暮らしていました。冬の寒い日のこと、父は狩りに出かけたその先で滝つぼに落ち、死んでしまいます。その夜、心配しながら息子がうつらうつらしていると白いひげの男が現れ、父親の行方について話し消え去ってしまったのです。息子は、その言葉通りに父親を捜しに行き、命を呼び戻そうと一心不乱に神様に祈り続けたところ…。親子に起こった奇跡のお話です。

五島編 第7話 「ガータローと荒木倫左衛門」

若松の奥山に住むいたずら好きなガアタローは、荒木倫左衛門に相撲を挑みますが、逆に腕をもぎ取られてしまいます。ガアタローは腕を返してもらうべく、毎晩、倫左衛門の屋敷に通いお願いをします。ガアタローの願いが通じ、やっと返してもらえることになったのですが…。河童のガアタローと荒木倫左衛門のお話です。

五島編 第6話 「うぐいす娘/かっぱ祭り」

【うぐいす娘】有川から鯛の浦の方へ行く道の峠にある一軒の茶屋に、可愛らしく美しい娘が毎朝飴チョコを買いに来ました。その娘の正体を突き止めようとした甚八が、娘の後をつけた先には立派な瓦葺の家がありました。そこで、たいそうなもてなしを受けた甚八に起きた、不思議な体験のお話です。
【かっぱ祭】五島では、河童のことを「河太郎」「ガアタロー」、ところによっては「キャタロ」と呼んでいます。その河童たちにまつわるお話です。

五島編 第5話 「楠さん、楠さん」

狩りの途中で大雨に降られた若い猟師は、雨宿りのために大きな楠のうろを借りることにしました。ほどなくすると、何やら話し声が聞こえます。耳を澄まし聴いてみると、自分の子供が7歳の3月3日までしか生きられないという話でした。それから7年の月日が経ち、迎えた3月3日。さて、子供の運命はどうなったのでしょう?富江町山下辺りのおじいちゃんたちが、決まって孫たちに話して聞かせるというお話です。

五島編 第4話 「次郎じいさん」

小河原に住んでいる、とても力の強い次郎衛門じいさん。ある時、河童のガアタローと相撲の勝負をしたところ、負けてしまいました。次郎衛門じいさんは悔しくて、勝つための知恵を絞ります。次の日、再び相撲の試合をした二人。はたして、次郎衛門じいさんと河童の勝負の行方はどうなったのでしょう?次郎じいさんと河童、相撲対決のお話です。

五島編 第3話 「河童と相撲/河童の恩返し」

【河童と相撲】昔、なかんがわには、いたずら河童が住んでいました。あまりにも悪さがひどいので、有川で一番相撲が強い男が、二つの約束をかけて、河童に勝負を挑みます。さて、その結末は…?いたずら河童と男の相撲のお話です。
【河童の恩返し】箒山の近くに、よく働き、正直で親切な半次郎さんという人が住んでいました。ある時、半次郎さんは土地の世話役さんから、荒土地をもらいます。半次郎さんは喜んで、土地を畑にしようと毎日一生懸命石ころ取りをしていました。そんなある日、半次郎さんは怪我をして苦しんでいる河童を手厚く手当てします。それからというもの、半次郎さんの土地はみるみるきれいな畑になっていきます。さてその理由とは…?優しい半次郎さんと河童のお話です。

五島編 第2話 「海から上がった薬師如来像」

ある日、宿の浦にある薬師堂に安置されていた薬師如来像が盗まれてしまいます。里の人達は必死になってお薬師様を探しますが、どこを探しても見つかりません。その夜、お薬師様を深く信仰しているおばあさんは夢の中で、お薬師様からのお告げを受けます。翌日、もう一度、おばあさんの言葉通りに里の人達が探してみると・・・?霊験あらたかなお薬師様のお話です。

五島編 第1話 「豆腐娘/明人堂」

【豆腐娘】五島ではその昔、三年奉公といって、百姓や町人の娘さんは15歳になると奉公に出るという決まりがありました。ある時、一人の娘が奉公に出ます。その奉公先で起こった悲しい出来事のお話です。
【明人堂】17代盛定公の頃、明の国の貿易商人・王直が通商を願いに福江にやってきます。外国貿易をして藩を豊かにしようと考えていた盛定公は喜んで王直を迎え、住む場所を与えました。その王直はじめ唐人さんが暮らしていた唐人町付近に建っている明人堂のお話です。

諫早島原編 第10話 「赤うで」

多良の峠を越えるとき「赤うで」というお化けがでるというので、「赤うで」を知るものは、皆怖がって日が暮れると峠を越えたくても超えられません。あるとき、七五郎という肝っ玉の太い男が、度胸試しに日が暮れてから峠を越えることになりました。さて、七五郎は峠を超えることができるのでしょうか?多良の峠にいたと言われている「赤うで」というお化けのお話です。
※諫早市船越の西川武治さんのお話をもとに吉松祐一さんが編集したお話です。

諫早島原編 第9話 「稲妻大蔵」

子供がほしくて仕方がなかった夫婦は祈りに祈って子供を授かります。天狗のような強さを持っている、その子の名前は稲妻大蔵。大蔵は相撲がとっても強くなります。しかし、その強さゆえにライバルから命を狙われることになってしまいます。いったい大蔵はどうなってしまうのでしょうか?天狗のような強さを授かった男の子、大蔵の物語です。
※諫早市破籠井町の鵜林光太さんのお話をもとに吉松祐一さんが編集したお話です。

諫早島原編 第7話 「オト女の火」

いつも岬で貝や魚を捕って生計を立てている、布津村のはずれに住むオト婆さん。ある日、まったく何も捕れない日がありました。あきらめて帰ろうとしたそのとき、足もとの岩の間から1メートルもありそうな大きな一本のタコの足がニョロっと出てきました。毎日1本ずつタコの足をとっていく、欲深なオト婆さんに起こった出来事とは???オト婆さんとタコのお話です。
※布津町/隈部 守さんのお話をもとに吉松祐一さんが編集したお話です。

諫早島原編 第6話 「孝子田」

加津佐町・六反田にいた働き者で親孝行の村人、安永安次さんのお話です。飢饉でお米のとれない年が度々ありましたが、安次さんは病に伏せるお父さんのために新米を食べさせてやりたいと願っていました。そうすると不思議なことに願いがかなってしまったのです。孝行息子が起こした奇跡のお話です。
※加津佐町西宮町の林田さんのお話をもとに吉松祐一さんが編集したお話です。

諫早島原編 第5話 「与茂作川」

口之津に住む与茂作は生まれつき絵がうまく、「生き絵かきの与茂作」と評判を得ていたました。あるとき、将軍の家光が与茂作の評判を聞き、絵を描かせるのですが、絵を描く時に使う水が原因で、結局うまく絵が描けず、与茂作は一時評判を落としてしまいます。それからしばらくして、与茂作は名誉挽回するのですが…。誰もが舌を巻くほど絵がうまいと言われていた山田与茂作のお話です。
※口之津町大屋真乗寺の吉澤嘉麿さんのお話を吉松祐一さんが編集したお話です。

諫早島原編 第4話 「大智禅師と猿」

加津佐町・岩戸山の中腹に「お猿のお墓」と土地の人から呼ばれる一匹の猿を刻んだ塔があります。この塔が建った由来に関する3つの言い伝えについてのお話です。*加津佐町西宮町の奥村孝亮さんのお話をもとに、吉松祐一さんが編集したお話です。

諫早島原編 第3話 「カッパの手」

イタズラ河童の神通力、赤峰法印という偉い坊さんの仏力…はてさて勝利の結末は?雲仙・温泉神社前の釈迦堂の上にある宝物館に納められている「カッパの手」にまつわるお話です。
※雲仙古湯湯本ホテルの加藤元俊さんのお話をもとに、吉松祐一さんが編集したお話です。

諫早島原編 第2話 「猿葉山」

村人の与作は、上方見物に出かけた時に知り合った旅人が住んでいる山を訪ねます。立派な家で豪華な料理をご馳走になったあくる日、目を覚ますと旅人の姿ありませんでした。山のふもとの宿屋の主人に尋ねてわかった、その旅人の正体は…?!小浜・富津の港の前にある富津の弁天様にいたと言い伝えられている古狐のお話です。
※小浜本町の中村吉人さんのお話をもとに、吉松祐一さんが編集したお話です。

諫早島原編 第1話 「かためぶね」

島原城下に住む若い医師・李庵はある時、若い娘の足の怪我を手当します。寛政4年、雲仙の普賢岳が大噴火し、続いて眉山の大破裂がおこりました。このときに起こった大地震にも、李庵や近所の人々は助かりました。彼らを守ったのは、一匹の大蛇でした。この大蛇は、以前、李庵が足の怪我を手当した娘だったのです。自分の身を挺して恩人の命を守った大蛇のお話です。
※島原市湊中組/藤田 実さんのお話をもとに、吉松祐一さんが編集したお話です。

第10話「バスチャン椿と高島の蛇谷」

「バスチャン椿」は、古キリシタンの布教者バスチャンが、神父ジワンから聖母様の生涯の大切な出来事を記念して、お祭する日を決めた「日繰り」が伝承された経緯についてのお話です。「高島蛇谷」は、高島町に古くから伝わる権現山にすんでいたといわれる大蛇のお話です。

第9話「金鍔谷」

大村のまずしいキリシタンの家に生まれた次兵衛。六歳の頃からキリスト教の教育を受け、十二歳の時にマカオにわたり、修行を終え三十歳で長崎に戻ってきました。しかし、天正十五年に秀吉がキリスト教の禁令を出し、国内には弾圧の嵐が吹き荒れていたのです。

第8話「雪のサンタマリアと本蓮寺の南蛮幽霊井戸」

「雪のサンタマリア」は、長崎弁の口調で語られるキリスト生誕の経緯についてのお話です。「本連寺の南蛮幽霊井戸」は、長崎駅から徒歩5分ほどのところにあるお寺、本連寺にまつわるお話です。このお寺の境内にはキリシタン弾圧の際に神父さんやたくさんの信者たちを投げこまれたという伝説が残っています。

第7話「ペーロンの由来と川原池の主」

「ペーロンの由来」は、このお話のなかでは2つあり、一つは舟をこぐ動作にまつわるお話で、一つはペーロンの名前の由来についてのお話です。「川原池の主」は、野母半島川原あたりの「川原池」にまつわるお話です。

第6話「タンタン竹女と鯖くされ石」

鳴滝にあるむかしの城あとあたり「タンタン竹女(たけじょ)」のお話と時津は継石バス停あたりにある「鯖くされ石」にまつわるお話です。前半は不思議な蛇の物語で、後半は今にも落ちそうで、いまだ落ちていない崖の上の岩にまつわる言い伝えです。

第5話「ピントコ坂と河童石」

【ピントコ坂】「ピントコ坂」は、上小島にある鶴鳴女子高校の横を左手に登っていく急な坂のことです。この坂のいわれにまつわる唐人さんと長崎女性の悲恋の物語です。
【河童石】「河童石」は、中島川上流、本河内水源地の下に位置する水神社本殿裏にある大きな石のことです。河童をめぐる不思議な言い伝えのお話です。

第4話「長崎の魚石と横向き地蔵」

小島にある「長崎の魚石」のいわれにまつわるお話と矢の平にある「横向き地蔵」にまつわるお話です。前半は、唐人さんと欲深い商人との不思議な宝物をめぐる物語で、後半は、盗人と地蔵さんの奇妙な約束のお話です。

第3話「光源寺の幽霊」

これは長崎でも超有名なお話です。夏場になるとテレビや新聞に登場して、涼しくなるという寸法です。納涼効果が抜群で、節電にも有効ですね。京都・長崎の150里の艱難辛苦の長旅も乗り越えて、女は愛する男のもとを訪れます。しかし、既に男には妻がいて・・・。女ははかなくも、しかし、新たな命への母の思いから「幽霊」となり・・・。そんなお話です。幽霊が主人公のようですが、人間にとって大事なことがたくさん潜んでいる、生きている人間への物語となっております。ほのぼのというか、哀調に満ちたお話となっております。

第2話 「皓台寺の和尚さんと治郎兵衛狐」

長崎鎮守の諏訪神社の裏側にある立山に住んでいたという、化け上手でいたずら好きの治郎兵衛狐のお話です。利口な狐も、厳しい修業を積んだ皓台寺の和尚さんには、かなわなかったという、昔話らしいなじみのある展開のお話、愉快なお話です。

第1話 「長崎小咄(こばなし)」

この回は、のんびりとした長崎風情を味わえるお話豪華3本立てでお送りいたします。

【紺屋町の乙名】町内で火事が起きているのに乙名(今で言う町内会長)は、慌てるわけでもなく、同情するわけでもない。下男に向かって言った乙名ののんきな発言にご注目。

【酒屋町の川ばた】聞こえてないのに通じているのか。聞こえていても聞いていないのか。道の途中ですれ違った耳の遠いおばあさん同士のトンチンカンな問答のおはなしです。

【枕山(ちんざん)先生】ある町の乙名から一匹の真っ白な “ちん” にオランダ風のハイカラな名前をつけてほしいと頼まれました町で評判の漢学者、枕山先生のお話です。